奥沢の茶室

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新築集合住宅の一室における茶室の計画。

2畳の小間と3畳の水屋によって構成され、開放して5畳の広間として使用することができる。座面として必要なスラブからのレベル差を確保し、着脱式の畳・框枠を設けることで、立礼式の茶事に対応している。
躙口・踏石・床間には、新築集合住宅に場所を譲った家屋が解体される際に発生した古材を再利用した。また、床柱には紙管を、床間壁には石膏ボードパテ止めを、垂木・間柱には荒材の杉を、露路床にはスラブコンクリート現しをそれぞれ採用し、古材と調和するような粗めの意匠としつつ、コストを抑える工夫をした。その一方で、天井・露路巾木には反射率を抑えた黒色の特殊塗料を用いて、白色部に対してより強いコントラストをつくり、簡潔な納まりとともにシンプルな造作とした。

設計監理:KOKO+ inc.
施工  :西武建工
設計期間:2022年11月-2023年1月
工事期間:2023年4月-2020年6月
計画地 :東京都世田谷区
規模構造:鉄筋コンクリート造 地上3階 / 1階の一部
主要用途:茶室
延床面積:25.80㎡